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伝統と歴史

■梯子乗りと鳶

階子のり写真

社団法人 日本鳶工業連合会 福島県鳶土木工業連合会福島支部として、伝統を守っています。
 梯子乗り、は真っ直ぐに立てた梯子の上で曲芸を行うこと。伝統芸能の一つ。現在では、消防出初式で消防士や消防団員が披露するほか、鳶職の組合が正月に披露することがある。

 江戸時代の町火消が、火災現場で高い梯子を立て、頂上から火事の状況や風向き、建物の状況を確かめたことが始まりで、最初に行ったのは加賀藩の火消「加賀鳶」といわれる。高所での作業を行うための訓練として、また度胸をつけるためにも行われたと伝わる。さらに、住民 の前で技を披露することによって、消防の重要性を訴える役割を果たした。

 当時の消防対策は、延焼を防止するため延焼方向の家屋を解体する破壊消防であった。鳶の者は、本来が建築労働者であり、掛矢や鳶口などの道具の扱いに習熟しているうえに、家屋の構造を熟知しているため、素早い家屋解体が求められる町火消の主力であった。